心ありき

東銀座の近くにカリスマおかみがいる料亭があります。

本当に小さなカウンターだけの、10人も座れない狭い店です。

★接客の極意を教わったことがあります。
 一度は接客マニュアルを作って、従業員さんに接客を教えたのですが、
 マニュアル化するほどに接客がおかしくなっていったそうです。

★上場企業の役員が利用する様な料亭ですので、「そうでございます」
 「さようでございます」などマニュアル用語ができたそうですが、
 結局のところ、こうした言葉使いを排し、マニュアルを無くしたそうです。

★さて、私たちの日常には、摩訶不思議な接客用語が散乱しています。
 「ありがとうございます。またお越し下さいませ〜」
 この一連の言葉を一瞬にして言わなければならないため、
 「が・と・う」「お・こ・し」「「く・だ・さ」をはっきり発音せず
 一息で発音しています。

★カリスマおかみは普段使わない言葉、使わないスピードで、お客様と話し
 をするとおかしな日本語になると言っています。
 言葉は言霊。おもてなしの心は、ゆっくりとはっきりと言葉にして伝えるべき
 ですが、残念ながら変な接客用語が当たり前になっている事は、とても滑稽に感じます。

★相手に対して心に残る言葉、言い方。

 清原選手の引退セレモニーの言葉はとても心に残りました。

 しかし、何と言っても、10月14日長嶋さん引退のあの言葉には
 負けてしまいます。
 言霊そのものでした。

「巨人軍は永遠に不滅です」

 この言葉こそ永遠に不滅です!

心ない接客用語はやめましょう!